2Dオンラインレポート

『アニメーションブートキャンプ2Dオンライン』実施レポート

概要

 

アニメーションブートキャンプ2Dオンライン

実施レポート

令和3年10月9日(土)と17日(日)の2日間、「アニメーションブートキャンプ2Dオンライン」が開催されました。

講師をつとめたのは、以下の6名。いずれも第一線で活躍するアニメーターやアニメーション監督です。
稲村 武志(アニメーター/株式会社スタジオポノック)
押山 清高(アニメーター・アニメーション監督/株式会社ドリアン)
後藤 隆幸(アニメーター、キャラクターデザイナー/株式会社プロダクション・アイジー)
高橋 賢(アニメーター・アクションディレクター・アニメーション監督)
富沢 信雄(アニメーション監督/株式会社テレコム・アニメーションフィルム)
渡辺 敦子(アニメーター・キャラクターデザイナー・漫画家)

 

受講生は、全国各地(東京、神奈川、広島、茨城、千葉、新潟、静岡、愛知、福岡)から参加し、14名のうち2名は高校生でした。

 

このワークショップのねらいは、アニメーション表現の核となる「伝わる表現」の基礎を、体験的に学んでもらうこと。小手先のテクニックではなく、表現者としての長期的な成長を支えるための土台づくりを目指します。

 

本年度は、昨年度に続きオンライン形式での実施となりました。オンラインでも対面と同様の双方向的な指導を行えるように、各3人程度のグループにわかれて、それぞれに講師たちがつく形で丁寧な指導が行われました。また新たに非同期型コミュニケーションツールを使用するなど、オンライン学習環境面での改善がはかられました。

カリキュラムはキャラクターの簡単な動作を表現する2つの課題に取り組むという内容です。課題制作では身体を使った観察のプロセスに力点がおかれ、「オノマトペ(擬音語・擬態語)」を手がかりにしながらキャラクターの演技を模索していきます。

 

受講生たちは、はじめに「サムネイル」と呼ばれる小さなラフスケッチを描いて適切なポーズを見つけ、それをもとにアニメーションを完成させます。またグループごとにそれぞれ異なるシチュエーション(シナリオ)を選択し、それをもとにキャラクターの感情や態度を意識してアニメーションを完成させます。単純そうに見えて実はとても奥の深い課題です。

 

 

 

更に2つの課題を取り組んだ後、ワークショップ応募時に提出したのと同じ課題に再挑戦してもらいます。完成したアニメーションからは、受講生たちがブートキャンプで学んだことを活かそうとする成長が感じられました。

最後は講師を囲むQ&Aセッションです。プロを目指す受講生たちからの様々な質問に対し、講師の皆さんが丁寧かつ親身に答えました。

 

ブートキャンプは受講生たちが体験的に学び、それぞれが今後の制作や学習に活かせる「発見」を持ち帰ることの出来るワークショップです。以下のアンケートの回答からも、受講生たちが様々な気づきを得ていたことが伝わってきます。


Q.ブートキャンプに参加して自分の中でどのような変化がありましたか?

●重心の移動についてや、ただの横向きの絵でもパースがかかっているということについてが頭になかったので、それらを意識するだけでも全然変わることが分かって、とてもよかった。
●他者に伝える表現として適切な動きであるかなど、動かし方の探す力をつける事を一番意識するようになった。
●客観視しようと普段心がけていても、どこかしらで結局主観になってしまっているのを今回グループの人の意見やアニメーションを見てきづくことができた。今回の講座だけに限らずこれからの制作にも役立てていこうと思う。
●実際に動いて考えてみることをあまりしてこなかった。今回のブートキャンプで自分で動き人に見てもらい直していく作業が、描く上で一番良い方法だなと感じた。
●動きを描く際にもっと色々なことを意識しようと思えた。

 

Q.ブートキャンプの経験は、今後の活動にどのような影響があると思いますか?

●今現在卒業制作でアニメーション作品を制作中なので、その作品に大きくいかせると感じた。
●自分の成長したアニメーションを見て、楽しさを再確認できたのでアニメーションを描く事を続けていきたいと思えた。
●現役のアニメーターの話が聞けてよかった。
●自分の考えやものの見方が甘いことに気付けたが、もっとアニメーションを学びたいと強く思った。
●実際にアニメーション業界で活躍されている方々のお話を聞けてとても興味を持てたし、アニメーション業界で働いてみたいと思える影響があった。

 

Q.今回のワークショップで、あなたはどのようなことを学んだと思いますか

●アニメーションを作る上での根本的な考え方、過程を学べたと同時に、それを表現するための基礎画力をつける必要があること。
●個人個人で描くアニメーションに個性があることを、たくさんの人のアニメーションを見ることで知ることが出来た。
●絵を使って感情や設定を伝えることの難しさ。絵を描く時に、自分の体でやってみることがいかに大切か。絵に描かないモチーフの余白をちゃんと想像すること。
●アニメ作りの難しさや楽しさ。
●同じ分野の同じくらいの画力の人が集まっており、自分の今の立ち位置がどの辺であるかというのが確認できた。アニメーションを描く上では人に見てもらいアドバイスを貰う事、客観的に見る事が一番の近道であることが身をもって分かった。

 

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